beat:8

style: slow, tender ballade

originally written in 2003



今さら言わなくても分かってた お前の正体は女豹だって
飢えと渇きの余り人間の姿になって ネオンを道標に街へ来た


リボンやキャミソールが散らかった部屋の 小さなベッドで
「悪く思わないでね」って、牙を剥いて低くうなる
鋭い爪がシーツに食い込む 外ではクレープを売る車の声がうるさい


俺の心は穢れていて、とてもキリストにはなれない
この体はシナモンケーキ、血は酸っぱい木苺のジャム
腹を満たして、早く森へ帰りたいんだろう?


ねぇ、お前の野生の体の肉になって その綺麗な心を抱きしめていてやる
ねぇ、しなやかな体を走る血になって お前の胸を温めてやる



森の牡どもは、お前を木蔭に連れ込んで
「俺たちは一つになったのさ」とか、得意げに言うだろう

けれど、彼らにも出来ない、もっと近い場所でさ、


お前を守っていてやる 
お前自身の中に居て、 ...ずっと守っていてやる